ソフトバンクグループを創業し、世界有数の投資家として知られる孫正義氏。本動画では、かつてソフトバンクグループで孫氏と共に働いた経験を持つ伊藤氏が、その経営戦略の本質を3つの視点から解説しています。
戦略1:ど真ん中を取りに行く
孫氏の最大の特徴は、成長市場の「ど真ん中」を狙う姿勢です。一般的な経営戦略では差別化やニッチ市場を狙うのが王道とされますが、孫氏は将来伸びる巨大市場を見据え、そのインフラごと押さえに行きます。Yahoo、YahooBB、携帯事業の買収、そして半導体設計のArmの巨額買収。いずれも時代の中核インフラを押さえる動きでした。現在のAI投資も同じ文脈にあり、2012年頃からAIの重要性を発信し、10年以上前から布石を打っていたのです。
戦略2:レバレッジを効かせる
孫氏は財務レバレッジと人的レバレッジの両面を巧みに活用します。ボーダフォン買収では2兆円超のデットファイナンスを実行し、ビジョンファンドでは外部資金で10兆円規模のファンドを組成しました。さらに、Yahoo米国本社とのジョイントベンチャー、東京電力との提携、OpenAIとの連携など、常に大きな相手と組むことでブランドやノウハウのレバレッジも効かせています。その交渉力の源泉は、テクニックではなく「本気の志」にあると伊藤氏は語ります。YahooBB事業でNTTの協力を得るために命懸けの交渉をしたという逸話も紹介されました。
戦略3:勝負どころでのマイクロマネジメント
普段は事業を任せる一方で、勝負どころでは自ら現場に入り込みます。携帯電話のデザインや料金体系にまで踏み込んだ話は有名です。伊藤氏は、孫氏の本質は「商売人・マーケター」であり、創業期の展示会で資金が尽きる寸前に大型案件を決め切った営業力にもそれが表れていると指摘します。
スケール感は真似できなくとも、「大きな相手と組む」「勝負どころに集中する」といった戦略思考は、IPOを目指す起業家にとっても大いに参考になるでしょう。
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